※この記事は「2023年2月1日」に更新しました。
今回は、コマンドプロンプトについて。
Windows で使える、黒いエンジニアっぽい画面です。
- 今更、コマンドプロンプトなんて使わない
- 便利なアプリがたくさんあるから必要性を感じない
こういう意見もあるかもしれません。
本格的なプログラミングを行うとなるとマニアックですが、ネットワークのトラブル解決やシンプルな処理に関しては十分役立ちます。
例えば、無線ルーターをブリッジモードで接続していて、IPアドレスがわからなくなったときもコマンドプロンプトで解決します。
スマホの画像を無線LANルーター経由でパソコンに送ったりすることは、ブログを書く方もよくあるのではないでしょうか?
バックアップもバッチファイルをあらかじめ作って、ショートカットをデスクトップにでも貼り付けておけば、簡単に取ることができます。
そして、Windows に標準でインストールされているので環境構築の必要がありません。
- 基本情報技術者資格所有者(ソフト開発の国家資格)
- WordPress歴、10年以上
- パソコン販売歴、約5年
目次
コマンドプロンプトとは
コマンドプロンプトとは、Windows で動作する MS-DOS 的なコマンドコンソールです。
Windows は、GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)と言って、マウスで直観的な操作ができます。
ファイルやフォルダは画像で表示されており、マウスを使って、ダブルクリックすれば、ファイルやフォルダが開くようになっています。
それに対して、コマンドプロンプトは、CUI(キャラクターユーザーインターフェース)です。
キャラクターというのは、文字列のことです。
つまり、テキストでコマンドを入力して、パソコンを操作します。
スマホやタブレットを見ていただくとわかるかと思いますが、日常生活で使われているようなものは、ほとんど GUI です。
実際にエンジニアと呼ばれるような方は、GUI と CUI を上手く使い分けています。
CUI の方がコンピュータ資源の消費が少なく、手間が省けるという利点もあります。
コマンドプロンプトの使い方【入門】
コマンドプロンプトの使い方です。
コマンドプロンプトを起動する
コマンドプロンプトの起動方法です。
Windows 10 の場合、スタート から よく使うアプリ の Windowsシステムツール の中にショートカットがあります。
もしなければ、cmd で検索すれば、コマンドプロンプトが表示されるはずです(画像参照)。
コマンドプロンプトを終了する
コマンドプロンプトを終了するには、以下のコマンドを入力します。
exit
Enter で実行するとコマンドプロンプトが終了します。
処理を中断する
コマンドを実行しているときに処理を中断する方法です。
コマンド実行中に Ctrl + C で処理を中断できます。
思ったよりも処理に時間がかかるときや無限ループになってしまったときに使えます。
コマンドの履歴を確認する
↑(カーソル上)と ↓(カーソル下)でキー入力したコマンドを簡単に呼び出すことができます。
結果をファイルに出力する
実行した結果は、通常画面(モニター)に表示されますが、ファイルに出力することもできます。
例えば、以下のように実行します。
dir > sample.txt
すると、sample.txt に dirコマンドの実行結果が出力されます。
ちなみに末尾に追記するには、以下のように実行します。
dir >> sample.txt
エクスプローラとコマンドプロンプトの連携
エクスプローラでファイルやフォルダを表示させ、コマンドプロンプトにドラッグ&ドロップすると対象のファイルやフォルダのフルパスが表示されます。
入力が楽になるので、上手く活用すると便利です。
コマンド一覧
コマンドプロンプトでよく使うコマンド一覧です。
cdコマンド
cdコマンドは、カレントディレクトリを切り替えるコマンドです。
cd [オプション] ディレクトリ名
例えば、Pictures(ピクチャ)というフォルダに移動してみます。
カレントディレクトリが切り替わりました。
dirコマンド
dirコマンドは、カレントディレクトリの中を一覧表示するコマンドです。
dir [オプション]
例えば、オプションなしで dirコマンドを実行してみます。
すると以下のような感じでカレントディレクトリの中を一覧で表示してくれます。
treeコマンド
treeコマンドは、ディレクトリの階層構造をツリー形式で表示するコマンドです。
tree [オプション]
以下のような感じで階層構造を表示してくれます。
helpコマンド
helpコマンドは、コマンドの使い方を教えてくれるコマンドです。
help [コマンド]
以下は、dirコマンドのヘルプです。
ちなみに引数なしで使うとコマンドが一覧表示されます。
clsコマンド
clsコマンドは、画面をクリアにするときに使います。
cls
実行すると、下記のように画面がクリアされます。
copyコマンド
copyコマンドは、ファイルやディレクトリをコピーするときに使うコマンドです。
copy [オプション] コピーするファイル名(送り側) コピーしたファイル名(受け側)
xcopyコマンド
xcopyコマンドは、サブディレクトリまで含めてコピーするコマンドです。
基本的には、copyコマンドなのですが、一括コピーしたり、タイムスタンプを比較して新しいものだけ上書きコピーしたり、高度なコピー処理ができます。
xcopy コピー元 コピー先 [オプション]
詳しい使い方は、下記記事をご参照下さい。
typeコマンド
typeコマンドは、テキストファイルの内容を表示するコマンドです。
type テキストファイル名
以下のような感じで内容が表示されます。
mdコマンド
mdコマンドは、新規ディレクトリを作成するコマンドです。
mkdirコマンドとも呼ばれています。
md ディレクトリ名
delコマンド
delコマンドは、ファイルを削除するコマンドです。
del ファイル名
rdコマンド
rdコマンドは、空のディレクトリを削除するコマンドです。
rd [オプション] ディレクトリ名
ちなみに、よほど古い Windows(Windows 98 など)でなければ、以下のようにオプション指定することで空ではないディレクトリも削除できます。
rd /s ディレクトリ名
こうすれば、サブフォルダも含めて、中身ごと削除できます。
moveコマンド
moveコマンドは、ファイルやフォルダを移動するコマンドです。
move [オプション] 移動元 移動先
最後に
現在は、PowerShell という強力なコマンドコンソールもありますが、コマンドプロンプトの方が軽くて手軽に使えるという利点もあります。
PowerShell は、できることが幅広いので、まずは入門として、コマンドプロンプトから使ってみましょう。
バッチファイルを作成できるようになれば、工夫次第でパソコン作業を効率化することができます。
実際、私もプログラマーは引退しましたが、現在でも簡単なバックアップや複数フォルダを開くときにコマンドプロンプトを使っています。
Windowsユーザーは、ぜひ使ってみましょう。